下顎前歯の役割は??
今日は、下顎前歯が機能的咬合においてはたしている役割について書いてみます。
正常といわれる咬み合わせを有する個体を調べてみますと下顎頭にある蝶番軸(●)と下顎前歯の切端とを結ぶ線(Closing axis)に対して、約90°の角度で下顎前歯は萌出しています。この条件を満たせば、上下の前歯がかみ合ったとき、下顎前歯の歯軸方向(歯がはえている方向と平行)に力が作用することになります。歯軸方向に力が作用すると、歯が唇側や舌側に傾斜することはありません。
また上下的にはXiポイント(●)とリップシール(上唇と下唇が接する点)を結ぶ線上に下顎前歯の切端が一致しています(A)。
前後的にはA点とPogを結ぶAPOラインより約3mm前方に位置しています(B)。
垂直的には上顎前歯の舌側斜面のF1とF3を結ぶS1の領域で下顎前歯が接触する場合がもっとも安定します。この位置でかみあいますと下顎前歯の歯軸方向に力が作用して、下顎前歯は内側や外側に傾斜することなく安定するのです。
矯正治療で、咬み合わせが浅すぎて、F3とF2を結ぶS2の領域で接触する場合は咬み合わせが安定しないので注意を要します(C)。 (MEAWを用いた矯正治療Ⅱ 佐藤貞雄著 参照)。
- 投稿者:andy
- 日時:00:10
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